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2015年7月19日 (日)

違法な電気柵による感電事故?(安全性)

電気関係の仕事に従事していますが、電気柵って知らなかったです。
こんな、事故が発生しました。

電気柵に触れて6人搬送、2人重体 静岡・西伊豆 (産経)

電気柵とは、調べたところ高圧パルス(←ここ重要)を流して野生の動物を
駆除(威嚇)する装置らしいです。

Electric_fence3 末松電子製作所HPより

ところが、今回の記事を読むと100V、つまり家庭用電源がそのまま
使われていた可能性が高いです。

以下のサイトに詳しい情報があります。

ベーシック電気柵 (北原電牧株式会社

最後の方に平成21年に淡路島で、電気柵に感電した男性が死亡した事故
について記載がありますが、今回のケースと酷似していますね。

正規の電気柵はパルス波形を発生しているので、例え高圧であっても
衝撃は小さいので安全なのです。
よく、冬場に静電気でパチッと感電しますが、あれが数kVと言われていますが
問題なのは電圧ではなく、電流値。

静電気の持つ電荷は大した量でないので、一気に放電しても人体に流れる
電流は微少でせいぜい指先が痛い程度で済むのです。

世の中にある漏電遮断器は30mAで遮断速度0.1秒程度の物が使われますが
これにはちゃんと理由があります。

感電災害の防止対策 (日本電気技術者協会)

ここに有名な人体へ通過電流値と影響、という表があります。

Electrical_shock

漏電遮断器は人間の保護のために考えられた遮断電流を設定しているのです。
(注:30mAの定格遮断容量の場合、感動電流は約15mA位からに設定されています。
これは部品のばらつきを考慮してこのようになっています。)

上述の漏電遮断器の場合10~20mAの「離脱の限界」で電流がストップ(ブレーカが
off)することで人体の危険を防止しています。

人間は感電すると、筋肉が硬直してしまうので、例えば電線を触ると握りしめて
離せなくなります。
よく、上司に教わったことで、電気が来ているか触るときには手の甲で触れと。
手のひらで触ると握る可能性があるからです。

もしも、漏電遮断器無しで100Vの交流電圧を流し続けるような回路(電路)を
作ったとしたら、人間が燃え尽きるまで電流を流し続ける可能性があります。
(実際は100Vなので新幹線などの鉄道電圧より低いので燃え尽きるところまでは
行かないかもしれません。)

今回の事故がこのような原因だったら・・・
このような100Vを使って勝手に装置を作ったらそれ自体が電気工事資格違反ですし
メーカの人間から見ると、とんでもない危険な行為です。


電気は安全に使いたいものです。

では、また。

追伸:
その後の報道でお二人が亡くなられたそうです。

News

動物よけの電気柵に触れ7人感電、男性2人死亡 静岡・西伊豆町(FNN/Yahoo)

これは「電気柵」という正規の製品でなく、単なる危険な自作電気装置の可能性が
非常に高いので、マスコミは正確な情報提供をお願いしたいものです。

Information_2
正規のメーカサイトには上記のようにPSEマーク、漏電遮断器、注意喚起銘板が
正しく準備されています。(参照元:末松電子製作所

Caution

ご遺族はお怒りのようですが、こういうずさんな電気工事で感電死が2名も
出たのですから、行政ももっと取り締まりや安全教育の徹底をお願いしたいです。

<西伊豆2人感電死>「助けて」「電源を切れ」 山里に悲鳴 (静岡新聞)

では。

関連記事:
電気柵感電事故:本質的問題を報道して欲しい(安全性)
マスコミは大丈夫?(電気柵感電事故報道について)
西伊豆感電事故:男性2人は即死状態だった(安全性)
「電気柵」と呼べぬ 自作品で安全策欠落 静岡の感電事故(日本農業新聞より)
トランスは漏電ブレーカが作動しないための絶縁だった(電気柵感電事故)
【電気柵事故】事故の原因は追及しても人を追い詰めてはいけない



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