安全性

2016年12月 8日 (木)

あら大変。今度はGalaxy S6で爆発事故か?

おっと、今度はGalaxy Note7ではなくGalaxy S6での爆発でしょうか?

飛行機内でGalaxyが爆発。リコールされたNote7ではなくS6 (すまほん)

まあ、最近のリチウムイオンバッテリの大容量化、急速充電、小型(薄型化)というのは
ハード設計のハードルを高くして、より安全マージンが減る方向、良くない方向に
移行しているように思えます。

しかも、デリバリ(製品出荷)の納期を煽られ、厳しい開発工程の中で評価を十分に
行い、母数を確保して信頼性データを積み上げるというプロセスは非常に難しいと
容易に想像できます。

それにしても参ったなぁ。。。

Note7だけならまだしも、他機種でも発生するとは。。。
個人的には前にも書きましたがGalaxy, Galaxy Ⅱ, Galaxy Note2, Galaxy S4と
使ってきて満足度も非常に高いスマホだっただけに、非常に残念。

爆発して原形をとどめない、この手の焼損事故は解析が本当に難しい。
外部からの過剰(異常)なストレスにより内部にダメージを受けた可能性、
つまり使用上の問題なのか、部品単体の製造工程の問題なのか、
設計的にバッテリに過剰なストレスが加わる問題なのか、切り分けが難しい。

しかし、Note7の回収で幕引きを図って根本原因調査がどうなっているのか
さっぱりわからないサムスン(三星)の対応には不信感が募ります。
(先にも書きましたが、調査が非常に困難を極めるのはエンジニア的に
 理解できますが。。。)

とにかく、根本原因の特定に注力して、信頼回復に努めて、他のスマホ
メーカへの注意喚起、水平展開が行われる解析を勧めて欲しいです。

では。



2015年8月 7日 (金)

【電気柵事故】事故の原因は追及しても人を追い詰めてはいけない

先日静岡で起きた違法な電気柵による感電死事故。
今日、その柵を作った方が自殺された、という報道がありました。

電気柵設置の男性が首つり自殺か 7月には「苦しい。ごめんなさい」(産経)

最悪な結果。。。
これで今回の事故で亡くなられた方が3人になってしまいました。

こういう事故で一番大切なこと。
それは、タイトルにもありますが
事故の原因は追及しても人を追い詰めてはいけない
ということ。

人間の作る物、ミスを完全にゼロにする、バグゼロなんて不可能なのです。
誰でもミスはします。

大切なのは事故が起きた時、その原因を科学的見知で冷静に、人を裁かずに
究明するという姿勢。

「ああいう回路にしたのはなぜか?」
「どういう意図でこのような構造にしたのか?」

それを専門家の方が冷静に事故の原因を調査すべきです。

今回の事故でマスコミの報道は冷静だったでしょうか?
ネット上のコメントは冷静だったでしょうか?

素人の人は問い詰めることはできても、技術的なディスカッションができません。
技術の問題は、技術で問題点を明確にするしかありません。

以上が技術的な観点です。

ここからは、「自殺」ということに対するメンタルケアについてです。
この自殺された方は以前の報道で既に「死んでお詫びしたい」とこぼしています。
これは、自殺をほのめかしている、ということです。

なぜ、周りの人は彼のメンタルケアをしてあげられなかったのか?
どう考えても「うつ状態」になっているのは明白です。
そういう心的状態の場合、例えば捜査でも一時的に配慮するなど必要だと思います。
捜査の進め方など、問題が無かったか、もう一度確認して再発防止してもらいたいです。

最後に、もう一度今回の事故について。

電気柵(電気さく)は補助金などがもらえるようです。
ただし、実際にどのように電気柵が設置されているか、行政も把握していない
という問題も明らかになりました。

今回の自殺死を無駄にしないように、正規の電気柵のみ正しく設置されていることを
販売記録や領収書、保証書などの証明書類と同時に行政に申請した時だけ
補助金を供与するという仕組みなどが必要ではないでしょうか?

鹿の害について問題があるなら、その問題に対する別のアプローチも検討必要でしょう。
確かに高齢化により、猟友会のような人手不足という問題もあるようですが
必要に応じて何らかの手を考える必要もあると思います。

もっともっと突き詰めて考えると、鹿がなぜ人里に降りてくるのか?
それは、森に食べ物が無いからでしょう。
森に食べ物が無い原因は何でしょう?
動物生態系の問題、環境問題、異常気象・・・
鹿だって生きるために必死で人里に降りてきて食物を食べるのですから。

話が飛躍しますが、リニア新幹線など森を破壊することもこういうリスクを増やす
可能性がないのでしょうか?

長くなりましたが物事の本質、問題の根本原因を突き詰めて考えるようにならないと、
いけないと自戒の念を持って考えさせられました。

では。

関連記事:
違法な電気柵による感電事故?(安全性)
電気柵感電事故:本質的問題を報道して欲しい(安全性)
マスコミは大丈夫?(電気柵感電事故報道について)
西伊豆感電事故:男性2人は即死状態だった(安全性)
「電気柵」と呼べぬ 自作品で安全策欠落 静岡の感電事故(日本農業新聞より)
トランスは漏電ブレーカが作動しないための絶縁だった(電気柵感電事故)



2015年8月 5日 (水)

【鉄道事故】こんな設計で大丈夫?(京浜東北線、架線事故)

昨日、横浜では花火がありましたが、ちょうど同じ頃、JR東日本の京浜東北線にて
架線が切れるという事故があり、約35万人が影響を受けたそうです。

0150804atg2_p ソース

原因は停車位置ミス=過大電流の火花で断線-京浜東北線事故 (時事ドットコム)

原因は人的ミスってホント?

以下、記事より抜粋。

同社によると、運転士が停車させたのは、二つの変電所から送られる電流を区分する「エアセクション」という区間。この区間から発進すると過大な電流が流れるため、停車が禁止されている。
  列車自動制御装置(ATC)に従えばエアセクション内で止まることはないが、前の電車が桜木町駅に停止しているのを目視で確認した運転士が、ATC作動前 にブレーキをかけた。運転士はこの区間にエアセクションがあることを知らず、停車禁止を示す標識などもなかったという。
 (ここまで)

調べるとエア=空気、を絶縁に使う方式とのこと。
とにかく、この記事の内容が正しいとしたら、アセクション内で停止すると同じ事故が
発生する可能性が非常に高い
、ということがわかります。

停まるなと言われても、緊急停止ってあるでしょうに・・・
衝突しないように緊急停止したらその場所が「エアセクション」区間内だったら。。。
コレって設計がおかしくない?


しかも、今回が初めてではないらしいです。

調べると以下のサイトに過去の高崎線での事故について詳細な解説があります。

高崎線架線切断・・・原因とその対策

こちらの記事にもありますように2007年6月22日に同様な事故が発生し、
多くの人がその影響を受けています。

エアセクションは高速走行中は問題になりませんが、停止すると事故になる
可能性が高いことが明白ですね。

JR側も架線を強化するような対策を取っていることから、「既知の事故」だった
のではないか?それが指摘されるのが怖くて、運転手のミスのような報告を
したのではないか?などと勘ぐってしまいます。

エアセクション箇所の架線断線対策について (JR東日本)

「20070609-1.pdf」をダウンロード

上記資料はJR東日本が2007年頃に作成したと思われる資料。
やっぱり問題があったのですよね。

確かに工事したり設計見直すコストは掛かりますよね。
難しい問題ですが、ますます過密化するダイヤ、人の教育も大切ですが
設計で回避できるように見直すことも進めて頂きたいものです。

では。

追記:
こんな記事(以下参照)を見つけました。クリックで拡大表示します。

Screenshot_1 ソース

●エアセクションでの架線切断事故について
運転士に責任はない

 6月22日に発生した、エアセクションでの架線切断事故について、新聞報道では、運転士が、「赤信号 に気を取られつい手前に停止してしまった」と述べていることを捉えて、あたかも運転士に責任があったかのような報道がされている。また、JR東日本も、運 転士に責任を転嫁して処理しようとしているという。
 だがこの事故は、断じて運転士に責任はない。そもそも運転士は、停止信号を確認した場合は、その信号機の50m手前に列車を停止させるのが、定められた基本的な取扱いだ。
 しかしここは、「セクション外停止位置」の注意喚起板が、信号機からわずか17mしかなかったというのである。そんな直前まで突っ込んで止まる運転士は居ない。それを強制するとしたら、それ自体が規程に反した危険な行為だ。これは構造的な欠陥によって起きた事故だ。
 そもそも、「セクション外停止位置」の注意喚起板など数年前まで無かったものだ。同様の事故が相次いだために設けられたが、その時に団体交渉でも「標識 ではなく単なる注意喚起板であり、その位置に止まらなかったからと言って、運転士に責任を問うことはない」というのが会社の回答であった。逆にだからこん なデタラメな位置に設置して平気でいたのである。
 そもそも、何らかの異常があって非常ブレーキで停止する場合などは、当然停止位置などかまっていることはできない。エアセクションに止まった場合、架線 が切れてしまうなどという構造を放置していること自体間違っている。それを運転士の責任に転嫁するなどもっての他だ。責任転嫁を阻止しよう!


JR東は国鉄時代からの体質からまだ抜けていないのかしら?
では。



2015年7月25日 (土)

トランスは漏電ブレーカが作動しないための絶縁だった(電気柵感電事故)

次々に新たになる状況。
なぜ、今回トランスを介していたかということについて、絶縁トランスを使って
一次側(AC100V)に付いている漏電遮断器が作動しないようにしていたと
判明して愕然としています。

<西伊豆感電事故>住居停電回避へ変圧器?(静岡新聞)

Pict_3 (クリックで拡大表示)

以下、新聞記事からの抜粋です。

 関係者によると、男性が使用した変圧器は「絶縁トランス」と呼ばれる種類の器具だった。事故直後に現場を調査した経済産業省によると、農機具小屋にあった変圧器は旧式のタイプで、縦20センチ、横15センチ、高さ20センチ程度の直方体だった。
 絶縁トランスは通常、病院の集中治療室(ICU)や手術室などの「医療用コンセント」に利用され、配電盤の漏電遮断器による一斉停電を回避している。
 男性の親族は報道陣の取材に、男性が「(電気柵に)漏電遮断器を付けなかったのは自分のミスだった」と話していることを明らかにしている。


怖い、怖すぎ。
何で、家の漏電遮断器(漏電ブレーカ)が作動しなかったのかという疑問が
これで解決。

きっと、川の近くだったので、草などと大地(アース)間でのショート=漏電が頻繁に
発生して誤作動していたのを嫌って、AC100Vと絶縁させてしまった
のかなと。

怖い事件ですが、この事故を教訓として国内の電柵の安全性を見直して欲しいですね。

では、また。

関連記事:

違法な電気柵による感電事故?(安全性)
電気柵感電事故:本質的問題を報道して欲しい(安全性)
マスコミは大丈夫?(電気柵感電事故報道について)
西伊豆感電事故:男性2人は即死状態だった(安全性)
「電気柵」と呼べぬ 自作品で安全策欠落 静岡の感電事故(日本農業新聞より)
【電気柵事故】事故の原因は追及しても人を追い詰めてはいけない

「電気柵」と呼べぬ 自作品で安全策欠落 静岡の感電事故(日本農業新聞より)

日本農業新聞の記事が一番わかりやすく、正確な情報を記述しているようでしたので
ここに参考掲載いたします。

「電気柵」と呼べぬ 自作品で安全策欠落 静岡の感電事故 (日本農業新聞)

Pict_2 (クリックで拡大表示)

 静岡県西伊豆町で19日に発生した7人が死傷した感電事故で、獣害を防ぐ電気柵を設置した男性は、いくつかの部品を組み合わせて柵を自作していたことが地元警察署の調べで分かった。専用品なら幾重にも施されている安全対策が不十分だった可能性もある。事故を通して浮かび上がってきた問題点をまとめた。

 事故が起きた同町の現場では、(1)電気柵の設置を知らせる表示・看板がない(2)感電の恐れがある時、自動的に回路を遮断する「漏電遮断器」が設置されていない(3)電流を一瞬だけ断続的に流す「電気柵電源装置」がなく継続して電流が流れ続けていた――など一般的な電気柵とは全く異なった使い方がされていた

 さらに設置者は「普段は夜間だけ通電している」と話していたが、事故が発生した19日午後4時30分ごろ、なぜスイッチが入っていたかは不明のままだ。周辺で家庭菜園に電気柵を設置している男性(54)は「鹿などが出るのは夜間で、自分の畑では一晩おきにスイッチを入れ、朝切るようにしている」と話す。

 電源がある納屋から柵が設置されていたアジサイ花壇までの距離は数十メートル。途中、川に架かる橋にコードを渡して電気柵に電気を流していた。

 町によると、花壇がある場所は、市町村長が指定し管理する「準用河川」の河川敷。電気柵の技術基準を定めた電気事業法に関連する省令によると、電気柵は田畑や牧場などで野獣の侵入や家畜の脱出を防止するために設置できるとされ、町は「河川敷はこの省令の範囲に当たらない」(産業建設課)とみる。設置者が、町の許可を得ていない場合は、不法占用となる可能性もあるという。地元警察は現在も事故の原因を調べている。

 事故を受け、電気柵を販売するメーカーには、農家やJAから「この設置方法で大丈夫か」「電気柵で感電するのではないか」という問い合わせが相次いでいる。農家が電気柵全般に対して不安を募らせているためだ。

 国内の電気柵メーカー8社でつくる「日本電気さく協議会」の宮脇豊会長は「通常の電気柵であれば、今回の事故のように電気が流れ続けることは絶対にあり得ない。事故現場の柵は『通電柵』であり、電気柵とは呼べない」と憤慨する。現在、所管の経済産業省と事故を起こした柵を「電気柵」と呼ばないよう、調整しているという。

・適正利用は心配なし 

 電気柵電源装置には電池式、バッテリー式、太陽光を取り入れるソーラーパネルなどがあるが、それらを通さずに家庭用電源から直接電気を流した場合は電気事業法違反となる=イラスト。さらに今回は安全装置となるはずの漏電遮断器すらなく、事故につながったとみられる。

 同協議会によると現在、全国で推計70万台の電気柵が設置されている。日本で電気柵を使い始めて60年以上の歴史があるが、これまでに適正な電気柵で感電死した事故は一件もないという。

 「電気柵は心理的な負荷で野生動物を撃退する。設置基準でも、出力電流が制限されている電気柵電源装置と定めており、人が触れてもけがをすることさえ考えられない。電気柵は安全だ。農家は不安にならないでほしい」と呼び掛ける。(尾原浩子、立石寧彦)

正しい使用で安全に動物を撃退して農作物の被害を減らしたい、
そういう思いが伝わってきますね。

では、また。

関連記事:
違法な電気柵による感電事故?(安全性)
電気柵感電事故:本質的問題を報道して欲しい(安全性)
マスコミは大丈夫?(電気柵感電事故報道について)
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トランスは漏電ブレーカが作動しないための絶縁だった(電気柵感電事故)
【電気柵事故】事故の原因は追及しても人を追い詰めてはいけない

2015年7月23日 (木)

西伊豆感電事故:男性2人は即死状態だった(安全性)

最新の情報が入ってきました。

<西伊豆感電事故>司法解剖 男性2人、即死状態 (静岡新聞)

まあ、流れた電流値が相当な電流値なだけに当然なのですが、痛ましいです。

ほぼ、最初の想定通りだったのですが、今回の事故(事件)の根が深いのは
中途半端に電気の知識を持っていたために、逆に余計危険な装置を作って
しまっていた
、というのが不幸な点です。

以下、静岡新聞より抜粋します。

電源は、男性宅の農機具小屋にある家庭用コンセント(100ボルト)だった。下田署は、一つの電源から複数の場所に電気を送る必要性があったことから、男性が変圧器で電圧を440ボルトまで高めていたとみている。
 電気柵は、男性が購入した資材などを使って自分で設置していたとみられる。漏電遮断器や電気を断続的に送ることで感電事故を防ぐ「パルス発生装置」と呼ばれる安全装置は付設されていなかった。
 電気柵の作動は普段、男性がプラグを家庭用コンセントに抜き差しすることで行っていたという。


怖いのは、送電線が長くなると電線の抵抗分が無視できなくなるので
電圧低下(ドロップ)することを認識していて、わざわざ440Vに昇圧していたこと。

これ、普通、電圧降下なんて意識しないはずなのに、意図的にやっているところが酷い。
最初は、正規の電柵(電気柵、電気さく)を買うのが面倒で、適当に家庭用AC100Vを
そのまま通電していたのかと思っていました。
しかし、それでも危険ですが、電圧低下しないように昇圧しているのが驚き。

そもそも、家庭用のAC100Vって普通のブレーカから15Aまでしか流せないように
なっているのですが、今回の事件は「どこからAC100Vを取っていたか?」という
点も非常に不透明で不安です。

こんなに違法工事をするスキルがあるのですから、15Aよりも多くの電流が流れる
回路にしていたかもしれません。

(恐ろしい。。。)

また、記事の中に作動(ON/OFF)はプラグを抜き差ししていた、とありますが
これほどのスキルがある人ならON/OFFのスイッチか、スイッチ付きのACタップ
などを使うはずなのになぜそうしなかったのか?
厳密に書けば普通の漏電ブレーカでON/OFFすれば良かった話なんですけど。

きっとそうしていなかったのは、最初から常時通電状態にして運用しようと
していたとしか思えません。
だから、日中でもON状態だったのでしょうね。

少し電気関係の販売か何かに従事していたそうですが、メーカに勤務していたら
こういう安全に関することは、「保護装置」「警告表示」等が必要ということを
知っていたはずなので、本当に残念です。

皆様がお使いになっている家電製品の取説の最初のページに山のように
安全に関する注意喚起記述があるのは、PL法によって裁判沙汰になった
時に巨額の賠償責任が発生しないように、最低限の安全性への注意喚起を
しているのです。

プロとアマチュアの違い。
アマチュアの電気工作は自己責任で他人に迷惑が掛からない範囲でやるのは
結構ですが、こういう不特定多数の人の危険に関わることをやっては絶対に
いけないことです。

二度とこういう痛ましい事故が起きないように、この事件を風化させないように
国などは対策をして欲しいです。

あと、本当に正規の安全な電柵メーカさんに風評被害が及ばないことを願いたいです。
安全に関して彼らはプロでコストを掛けて安全装置、警告表示を作っているのです。

では、また。

関連記事:

違法な電気柵による感電事故?(安全性)
電気柵感電事故:本質的問題を報道して欲しい(安全性)
マスコミは大丈夫?(電気柵感電事故報道について)
「電気柵」と呼べぬ 自作品で安全策欠落 静岡の感電事故(日本農業新聞より)
トランスは漏電ブレーカが作動しないための絶縁だった(電気柵感電事故)
【電気柵事故】事故の原因は追及しても人を追い詰めてはいけない



2015年7月22日 (水)

電気柵感電事故:本質的問題を報道して欲しい(安全性)

先日の電気柵(もどき)が原因で起きた死亡事故。
段々、詳細が明らかになってきました。

柵設置男性「電源、通常夜だけ」=7人死傷感電事故-静岡県警 (時事通信/WSJ)

普段は夜間だけ通電するのを、その時は昼間も通電していた、とのこと。
テレビでもわかりやすいからか、この部分だけ強調して報道していました。

でも、起きた本当の原因は別の所にあります。

報道によると、
・正規の電圧を可変する装置(パルス発生器)を使っていなかった
・漏電が起きたときに電源を遮断する装置(漏電遮断器)が使われていなかった
・電気柵の危険を明示する標識等がなかった

とのこと。

これ、「違法工作物」以外の何者でもないでしょ?

イメージとしては、自動車と言いながら自分で勝手にブレーキを付けたり
エンジンを変えた乗り物を作って、国土交通省の認可も受けずに公道を
走って人を殺したのと同じ。


経産省は電気柵のメーカにも安全性について通達を出した等の報道も
あったけど、メーカは安全な物を作っているので、全く無意味な行動。

本当は、電気柵は決して電気工事士の資格等を持たない人は工作しては
いけない、という当たり前のことの周知徹底が必要です。


とにかく、あんな危険物を作ったのでは、たとえ夜間だけ通電したとしても
許されない行為です。

79歳の方が管理者だったそうですが、どうしてそんなことをしたのか、
本当に残念でなりません。

では、また。

関連記事:
違法な電気柵による感電事故?(安全性)
マスコミは大丈夫?(電気柵感電事故報道について)
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【電気柵事故】事故の原因は追及しても人を追い詰めてはいけない

2015年7月19日 (日)

違法な電気柵による感電事故?(安全性)

電気関係の仕事に従事していますが、電気柵って知らなかったです。
こんな、事故が発生しました。

電気柵に触れて6人搬送、2人重体 静岡・西伊豆 (産経)

電気柵とは、調べたところ高圧パルス(←ここ重要)を流して野生の動物を
駆除(威嚇)する装置らしいです。

Electric_fence3 末松電子製作所HPより

ところが、今回の記事を読むと100V、つまり家庭用電源がそのまま
使われていた可能性が高いです。

以下のサイトに詳しい情報があります。

ベーシック電気柵 (北原電牧株式会社

最後の方に平成21年に淡路島で、電気柵に感電した男性が死亡した事故
について記載がありますが、今回のケースと酷似していますね。

正規の電気柵はパルス波形を発生しているので、例え高圧であっても
衝撃は小さいので安全なのです。
よく、冬場に静電気でパチッと感電しますが、あれが数kVと言われていますが
問題なのは電圧ではなく、電流値。

静電気の持つ電荷は大した量でないので、一気に放電しても人体に流れる
電流は微少でせいぜい指先が痛い程度で済むのです。

世の中にある漏電遮断器は30mAで遮断速度0.1秒程度の物が使われますが
これにはちゃんと理由があります。

感電災害の防止対策 (日本電気技術者協会)

ここに有名な人体へ通過電流値と影響、という表があります。

Electrical_shock

漏電遮断器は人間の保護のために考えられた遮断電流を設定しているのです。
(注:30mAの定格遮断容量の場合、感動電流は約15mA位からに設定されています。
これは部品のばらつきを考慮してこのようになっています。)

上述の漏電遮断器の場合10~20mAの「離脱の限界」で電流がストップ(ブレーカが
off)することで人体の危険を防止しています。

人間は感電すると、筋肉が硬直してしまうので、例えば電線を触ると握りしめて
離せなくなります。
よく、上司に教わったことで、電気が来ているか触るときには手の甲で触れと。
手のひらで触ると握る可能性があるからです。

もしも、漏電遮断器無しで100Vの交流電圧を流し続けるような回路(電路)を
作ったとしたら、人間が燃え尽きるまで電流を流し続ける可能性があります。
(実際は100Vなので新幹線などの鉄道電圧より低いので燃え尽きるところまでは
行かないかもしれません。)

今回の事故がこのような原因だったら・・・
このような100Vを使って勝手に装置を作ったらそれ自体が電気工事資格違反ですし
メーカの人間から見ると、とんでもない危険な行為です。


電気は安全に使いたいものです。

では、また。

追伸:
その後の報道でお二人が亡くなられたそうです。

News

動物よけの電気柵に触れ7人感電、男性2人死亡 静岡・西伊豆町(FNN/Yahoo)

これは「電気柵」という正規の製品でなく、単なる危険な自作電気装置の可能性が
非常に高いので、マスコミは正確な情報提供をお願いしたいものです。

Information_2
正規のメーカサイトには上記のようにPSEマーク、漏電遮断器、注意喚起銘板が
正しく準備されています。(参照元:末松電子製作所

Caution

ご遺族はお怒りのようですが、こういうずさんな電気工事で感電死が2名も
出たのですから、行政ももっと取り締まりや安全教育の徹底をお願いしたいです。

<西伊豆2人感電死>「助けて」「電源を切れ」 山里に悲鳴 (静岡新聞)

では。

関連記事:
電気柵感電事故:本質的問題を報道して欲しい(安全性)
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2015年2月11日 (水)

ヘリウムガスの危険性とPL問題について

モモクロと同じスターダストプロモーション所属のアイドルグループ(3B junior)が
テレビ番組収録中にヘリウムガスの入ったおもちゃを吸い込み意識不明に。

ももクロ妹分『3B junior』がテレ朝の番組でヘリウムを吸い込む→事故から7日経った現在も意識が十分戻らず…(画像あり) (ゴシップ速報)

ヘリウムガスを吸って意識不明になったアイドル『3B junior』のメンバーが半身麻痺の重体に (ゴシップ速報)

吸ったとされるのは、ヘリウムガス80%、酸素20%が入った、声を変える市販のパーティーグッズだそうです。

「ヘリウム」「声変わり」で検索すると下記のようなサイトがヒットします。

【ヘリウムガスタイプ】■~無害な人工空気~変声カン (イベントグッズ★スマイル館)

Koegawarikun_2

対象年齢は10歳以上。
今回の例ですと倒れたのは12歳の子なので問題はない事になりますね。

試しに注意書きがあるので拡大してみました。

Note (クリックで拡大)

注意書きと言うよりは効果を高めるために「より多くガスを吸入する方法」
記載されていると言えそうです。

ではヘリウムと言う化学物質の危険性は?
となると安全シート(MSDS, SDS)がすぐに思いつくので早速検索。

ヒットしたのは以下のページ。

化学物質等安全データシート - 高千穂化学

Msds (クリックで拡大)

重要危険有害性及び影響
100%ヘリウム雰囲気内に知らずに入り、呼吸すると瞬間的に
窒息状態になり気絶、窒息死する危険性がある。

これを読むと普通、風船などに入っているヘリウムを吸うのは非常に危険だと
わかります。

なので、パーティグッズの場合、酸素との混合空気にしているわけです。

今回使われた遊具にどのような注意喚起銘板(ラベル)があったのかは不明です。
しかし、20%酸素を混入させていても子供に使用するには危険があると
認識していたのは事実でしょう。

そうなると、メーカ側は致死に至る危険が存在するにも関わらず、適切な注意喚起
を行っていなかったというPL法に基づく判断(判決)が出る可能性が高いですね。

テレビ朝日系列の会社が担当していたようで、この会社をバッシングする書き込みが
多いのですが、コレ、ヘリウムの危険性がどの程度一般的、常識なのかというと
自分も知らなかったのですから(すみません)、それほど有名では無いはず。

だとすると、簡単に扱える遊具として販売した製造者の危険喚起不足の方が
十分問題とするべきなのですが、世論はそうでないようです。
不思議です。

マックに異物が入っていたり、カップ焼きそばにゴキブリが入っていたら大騒ぎ
なのに、こういう危険な遊具を販売しているメーカは放置ですか?

(テレビ局=マスコミ起因なので各局が自粛しているのかな?)


それに最初の写真にも記載がありますが、
ヘリウムは人体に無害です、というのは誤りでは?

(何度も注意しますが、今回問題になった遊具はどこのメーカか不明ですので
 先に写真を挙げたメーカとは直接関係ない可能性があります。
 但し、安全性という点では写真の商品も不十分な警告表示だと思います。)

不思議です。

とにかく、アイドルの子の病状が回復することを祈りたいものです。
また、安易に原理を理解しないで危ないおもちゃを使わないことも大人に
求められますね。

では、また。

余談:
ヘリウムガスを吸うと声が変わる原理
ヘリウムでなぜ声が変になる?(朝日)

空気中(窒素80%、酸素20%)よりヘリウムを多く含む気体中(ヘリウム80%、酸素20%)
では音速が3倍になるために声の周波数が高くなり声が高く聞こえるそうです。



2015年1月31日 (土)

本当に安全な自動車には速度制限が必要では?

今、自動車メーカ各社は販売拡大のために競って安全性能を謳っています。
スバルがEyeSight(アイサイト)で前面衝突防止システムを開発・販売、
それに伴いどこのメーカも同じようなシステムをオプション設定しています。

でもね、本質的にもっとタブーなことに踏み込まないのですよねぇ。

こんな事故がまた起きました。

高松の国道、高校生ら5人死亡 16~21歳、橋脚に激突 (沖縄タイムス)

下の写真を見てください。

Crash

これ見た時、「どれだけの速度で走ったらこんな悲惨な壊れ方するのか」と
強く思いました。

実際、新聞記事からも見通しの良い3車線で相当のスピードを出し、中央分離帯を
乗り越え、橋脚と衝突したとのこと。

今の時代なら、高速道路でも基本100km/h が制限速度。
日本のルールって結局制限速度って守られず、それプラス○km/h 位の暗黙の
ルールがあって、流れに合わせると100km/hを超えて走行しています。

でもクルマのスピードメータは180km/hくらいまであるわけです。

本気になればスピードリミット付けることくらいできるはずなのに、日産のGTRなんかは
レーシング仕様ながら一般道も走れる(法的に問題ない)。

公道では制限速度があるのに、それを超えて動くものがある

PL法なんかで家電なんかで同じ仕様で事故が起きたら、メーカは訴訟されますよ。

ねずみ取りなんてことで信号機を作るお金を集めるよりも、自動車メーカに
スピードリミットの効くような設計をさせればどれだけ無謀運転が減ることか。

危険なものを設計しておきながら、運転者(使用者)の能力だけで安全性を保つ
というのはもう時代遅れのように思えます。

上記は多分ミニバンか同じようなボックスタイプのクルマでしょう。
なので重心も高く、スピードが出てバランスを崩し、ハンドリングをミスり、
中央分離帯に激突したのではないでしょうか?

以前も書きましたが、本当にこういう「売ったモン勝ち」みたいな姿勢でいいの?

まあ、絶対無理だとは思いますが、公道のスピード制限廃止してくれるか
自動車側でスピードリミットを付けるかしないと、矛盾のままなので
そろそろ何か考えて欲しいものです。

若い命が失われ本当に残念です。
親御さんが気の毒です。

では、また。

関連記事:
どこまで大きくなる?軽自動車(ダイハツ ウエイク)

原形をとどめていないので何とも言えないけれど、フロントのライトの形状、
リアの形状等からトヨタbBの初期型ではないかな・・・?

Bb link

もしこのクルマだとしたら1.5リッターで5人乗車でかなり重かったはず。
一人で運転している時と同じような感覚で運転すると挙動が違い慌てそう。
特にFF車でリアに荷重が掛かっているので、フロントが浮く感じになり
トルクが上手く伝わらなくなるので運転リスクは高まりますね。



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